
彼の全盛期を告げる名作アルバム
78年発表の8作目。映画「ピアニストを撃て」にインスパイアされて、一気に書き上げたといわれる名作。アルバムも全米一位を獲得している。ヒット・ソングを次々と生み出すという彼のイメージを定着させたのがこのアルバム前後からなので、全盛期を告げるのがこのアルバムと言えると思う。初期にあったやや難解なアレンジはなくなり、キャッチーでポップな曲がぎっしり詰っている。アルバムとしての完成度もすこぶる高く、聴き終わった後の充実感も高い。1.はエルトンの曲の中でも特に好きなフルートの入ったポップなバラード。9.は全米一位を獲得した激ポップなロックンロール・ナンバー。

私にとって、最も好きなエルトンの作品
多くの人はエルトンの最高傑作は"GoodbyeYellowBrickRoad"であると答えるでしょうし、私もそれに異を唱えるものではありません。でも、上り坂にあるアーチストが頂点に達する直前の作品が個人的には一番好きだ、ということはありませんか。私にとってそのような作品の一つが本作です。エルトンの名曲中の名曲「ダニエル」と「クロコダイル・ロック」が収録されているのが嬉しい。これらの曲は当時の日本のラジオ局でも頻繁にオン・エアーされ、中学時代の私が始めて洋楽のLPを買うきっかけになった思い出深い曲です。本作に含まれている名曲はこれらだけではありません。特に「ハイ・フライング・バード」は実に雄大な作品です。とにかく今聞いても古さを感じさせない洗練された曲ばかり。そういった内容面の充実ぶりに加えて、フランソワ・トリュフォー監督の映画「ピアニストを撃て!」を意識してつけたアルバム・タイトル、そしてそれにひっかけてエルトン・ジョン主演の「ピアニストを撃つな」の映画が5,60年代風の映画館で上映されており、カップルがその映画館に吸い込まれていくという遊び心満点のジャケットのアート・ワークも素晴しい。その作品がデジタル・リマスターされ、しかも新しく4曲を加えて入手できるのは喜ばしい限りです。