
気軽なエルトン
まさに飛ぶ鳥をも落とす勢いだったこの頃のエルトン・ジョンだったが、この'74の「カリブ」は、「グッバイ…」と「キャプテン…」という大傑作2作にはさまれたせいか、評価が低い。でも力作の合間にリラックスして、才能のあふれるままに気軽に作ってみました…みたいなムードがあって、私はけっこう愛聴してきました。エルトンならではの力強いバラード「僕の瞳に小さな太陽」が大黒柱となり、彼らしく実にバラエティに富んだ10曲(オリジナルのアルバムで)です。中でも私のNo.1は2曲目の「ピンキー」で、ピアノとアコースティックギターの響きが美しい、小粋な作品です。内容も「かぐや姫」の「神田川」のエルトン版といった感じで、日常的ダルさがいい味です。LPでは1~6曲目がA面で、7~10曲目がB面でした。ポップなA面、じっくり聴かせるB面、とハッキリ色分けしてあって、退屈することなく何度も聴きました。ただ唯一の難点は1曲目の「ビッチ・イズ・バック」でしょう。シングルだけにしてほしかった。

絶頂期のアルバム
前作GoodbyeYellowBrickRoadの方が全体的には好きですけど、こっちの方もボーナストラックなどとてもいいです。このアルバムをはじめて聴いたのは5,6年前でしたが、当時はあまり良さがわからなかった曲もありました。最近久々に聴いてみると、この人の上手さを改めて実感しました。初めてこのアルバムを購入する人は、やっぱり限定ペーパースリーブ版がお薦めかと思います。